ジビエを食べるなら猟師とっておき品質

ほんものの食べもの日記

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鹿肉のハツのソテーを食べたことあるけど、これはマジでおいしかった。
できることならもっかい食べたい。つーことで、次々に食べちゃって、
ちょびっとしかないのにバツが悪かったっす。


わたくしは獣肉全般が苦手、というかニオイがある肉が苦手で
ラム、マトン、ヤギのほか、鶏肉も豚肉も脂からヤなニオイがすると
もうそれだけで食べられない。もちろんレバーとかモツも全然ダメで
つまりこれは獣臭と血のニオイが苦手ということである。

沖縄でよく出るミミガーですら豚のニオイが気になってダメ、
なんてことを言うと「好き嫌いが多い」などと呆れられるが、
そういう鼻なのでしょうがない。

食べものの風味は鼻で感じており、その感受性は人それぞれで、
いいニオイ・ヤなニオイはそれぞれ感じ方が違うからである。

ちなみにわたくしはカメムシのニオイとか全然へーきだし、
アゲハの幼虫が出すニオイもまったく気にならない。しかし、
これらがキライな人に「あなたはヘンだ」と言ってもしょうがないのだ。
それは鼻(の中にある香りの受容体)が違うからである。

つーことで獣臭が苦手なわたくしにああだこうだ言われても、
そのニオイに慣れることもないし好きになることもおそらくないから
困ったなーと毎回思うがすげー言われる。しかも親切心からのようだ。

70歳くらいになって受容体が劣化したらたぶんへーきになるから
それまで待ってって言おうかな。

てな話は置いといて。

先日わたくし、鳥取のお米農家に取材に行き、彼の家のお隣に住む
ハンターのおじさまのところで猪肉の焼肉をごちそうになった。
猪肉の焼肉と言われたとき、わたくしは微妙に緊張した。

おもてなしをうけるのならおいしく食べないとバチが当たるし失礼だが、
もしかして血のニオイ、オスのニオイがしたらどうしよう。
ニオイがする肉食べられないし一切れならまだしも二切れとか絶対ムリ!!!
などと当日まであれこれ考え夜も眠れないほどだったのだが、まったくの杞憂であった。

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適度に脂肪が交雑している猪ロース。こういうのあんまりないんだよ、
とハンターのおじさまが教えてくれました。だからこそとっておきなのでしょう。
脂は甘くていいニオイがして黒豚とかどっかにすっ飛ぶほど。
あー幸せだったー。もっかい食べたーい。

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小さなスペアリブは小さな猪だったってことでしょうねえ。
ほどよく焼いた脂はサクサクした食感で、やっぱり甘くて、
猪は脂を食べるってのはほんとだなと思いました。


その猪肉はメスの若い猪のものでまったくニオイもなく、どころか、
脂がおいしくて甘くていい香りがして、今まで食べた肉のなかで一番おいしいかも、
人生最高の肉をわたくしは食べてるのかも!! もっと食べたいのにぃ!!!
なんちて、すぐにおなかいっぱいになってしまった自分を恨んだ。

ハツを食べたときには、からだのなかにイノシシ、というか
生命のエネルギーみたいなものがぐわっと入ってきた気がして
自分のからだの細胞ひとつひとつが喜んでいるようだったが、
これが野生動物の肉を食べるということか、などという新しい発見もあった。

野生獣肉、あなどれないぜ!!

ホテルに戻って今日は人生で最高の肉を食べたなーなどとおいしさを反芻しつつ、
わたくしはふとあることに気づいた。
ハンターにごちそうになるお肉がいつもとてもおいしいことに。
そしてニオイのある肉はいつもレストランで食べていることに。

野生獣肉のニオイには実は2通りある。
それが血のニオイとオスのニオイで、それぞれに理由がある。

まず、血のニオイは狩猟時の処理がまずいときに出る。
罠や鉄砲でとったあと、内臓の処理が遅かったり、
血抜きがじゅうぶんできていなかった場合などだ。

これはハンターの腕によるものだが、こんな肉が出るレストランは
基本的に肉のことがあまりわかってないのではないかと思う。

カモやハト、シカなど、基本的に血の味がする肉もあるが、
強すぎる血のニオイは「風味」として心地よい血のニオイや味ではない。

昨今ではレストランなどで販売する際には届け出のある処理施設で、
などというガイドラインが制定されたため、今はないかもしれないが、
数年前には肉の処理がまずいハンターから直接仕入れってのもあり得たはずだ。

わたくし的にはそういうカモや鹿を過去に数度食べたことがあり
当時は知識がなく自分の好みによるものかと思っていたが今は違う。
血のニオイがきついのはハンターのレベルによるものである。

ただ、オスのニオイの場合はちょっと違う。

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猪のタンを初めて食べましたがおいしいものですね。
熟練のハンターってすげーおいしいもの食べてるんだなー。
肉の処理といい、保存方法といい、すんばらしい。尊敬するわたくし。



わたくしはダメだが「このちょっとした臭みが好き」な人が非常に多いのだ。
そこはかとないオス臭はいわゆる「オトナの味」である。
獣臭が苦手な人間にとって不幸なのは、ほんのりオス風味が好きなシェフの、
レストランに行ってしまった場合である。

仕入先に「若いオス指定」で発注するシェフもいるそうなので、
オス臭の苦手な人が鹿を注文し、ほんのり香るオス臭で食べられなくて涙目
二度と鹿なんて食べるか! みたいな人もいるのではないだろうか。
不幸なことである。バンビちゃんならおいしいのに。

というように、レストランではさまざまな品質のブレがあるが、
ハンターのおじさまたちの「とっておき」にはそのようなブレはない。

まず熟練のハンターは肉の処理がきちんとできるから血のニオイはしない。
オス臭がするものはさっさと食べて近所のみなさまへのおすそ分けにし、
若いメスはとっておきの肉、つまり何があったときに食べる肉にする。
肉のようすを確認し、良ければタンやハツ、レバーなどもとっておく。

ハンターは狩猟シーズン中野生獣肉をさばき、食べ、調理しているため、
自分で狩猟するわけではないシェフよりも肉を見る目はあるはずだ。
そういうのは経験値によるものだからである。

つーことは。

ハンターとっておき品質の肉はレストランジビエよりもおいしい、と
言えるのではなかろうかと急に気づいたわたくし。

もちろんソースやらつけあわせやらでより洗練された料理にはなるし、
見たことも聞いたこともない料理に変貌するというメリットもあるが、
ほんとうにおいしいジビエ、肉自体のうまみを味わいたいのであれば、
ハンターとっておき品質にはかなわない、と断言してしまうわたくし。

わたくしもいつかそういう目利き的なハンターになれるといいなー。
でも大動物はムリだからとりあえずカモとかで熟練のハンターになるのだ、
なんちて今後10年くらいの目標にしてみたいと思います。


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引用元:ジビエを食べるなら猟師とっておき品質

素材提供:糸島新鮮野菜の友池さん

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